横滑り論急浮上:高知白バイ事件 [高知白バイ事件]
昨日upした際、LM737さんのページにコメを残しに行って驚きました。
高知県警が記者会見を開き、「横滑り論」へとシフトするかの言い回しをし始めていると・・・・。
全く・・・懲りない人たちですねぇ・・・。
これまで私は「横滑り論」に対するコメントは控えてきましたが、それは、少なくとも私の中でははっきりしている事があったからです。
それは・・・
1:「横滑り論」で展開されているような前輪の軌跡を、バスの前輪が描く可能性はある。
2:むしろ、バスの角度が白バイの衝突により変化し、バスが移動したという可能性は大きい。
3:ただし、それは「前輪がそのような軌跡を描く」だけであって、その痕跡を「スリップ痕」として路面に残す証明にはなりえない。
4:むしろ、「横滑り論」のようなバスの動きがあったときに、逆に、スリップ痕として路面にその痕跡を残す可能性は低い。
5:つまり・・「横滑り論」を根拠に、スリップ痕が事故により残されたものであると言う論理展開は、もっともらしく思えるが、ただの「こじつけ」の粋を出ない。
というものです。
まず、1:について。
これは衝突事故の際にこの様な動きをすることは、有り得ると思います。理由は「横滑り論」で述べられている通りです。
ですので、この点は私も同意します。
そして2:
これも非常に高い確率で起こり得る事と思います。私の真横で起こった事故では、軽自動車が静止中のクラウンを10m以上ふっ飛ばしました。
物体のエネルギーは速度の二乗に比例します。
「高速」で衝突した白バイが、バスを回転、移動させる可能性は非常に大きいと思います。
次に3:
ここが最大の問題です。
車両の回転、移動は起こり得る事ですが、その軌跡に添って、最終静止地点に向かってだんだん濃くなる「スリップ痕」を残すと言う事は、信じがたい事です。
なぜならば、衝突のエネルギーは衝突した瞬間が最大で、徐々に減少していくものです。
つまり、バスの前車輪を動かそうとする力は、衝突の直後以降、徐々に小さなエネルギーになって行くことになります。
ですから、「スリップ痕」がだんだん濃くなるという事はありえない事で、逆にだんだん薄くなる方向で痕跡が残らないと、おかしいことになります。
※2010年5月7日:訂正及び追記:上記の記述については、私の勘違いと、記述が不明確であった事により、一部誤解を招く表現があった様です。まずこの記事は「横滑り論」について記述していますので、くだんの痕跡は「ブレーキ痕」ではなく「スリップ痕」であることを前提として書かれています。
そして、スリップを起こす要因としては、白バイによる側面からの衝突エネルギーのみであることが前提条件の一つです。
この衝突エネルギーの作用の仕方は、衝突後の反発時にのみ、瞬間的に与えられるものであり、その後新たなエネルギーの入力は起こりえません。ですので、バスのタイヤがスリップするのは、反発時の一瞬のみと言う事になります。
そして、この「横滑り論」は、バスが動いていた事が前提ですので、現地に残された痕跡が、側面方向への移動から前面方向への移動と向きを変えていくにつれ、衝突時のエネルギーは、路面に残る痕跡に影響しなくなるものと考えてよいと思います。
このときあくまでもバスには前進方向のエネルギーがかかっていますので、前輪はロックせず、回転している事が前提です。これが二つ目の前提条件になります。
ですので、前進方向へと移動軌跡が変化するにつれ、スリップ痕はつかなくなると考えるのが妥当かと思われます。:追記ここまで※
そして4:
一部の方々から「クリープによりバスに駆動力がかかった」あるいは「丁度アクセルを踏み込む瞬間であったため、バスに駆動力がかかった」と言う話がありましたが・・・。駆動力がかかると前輪がスキッドを起こすのでしょうか?
バスには、ドラッグマシンのような「前輪だけをロックさせるブレーキ」は装備されていません。
白バイが噛み合わさったから、前輪がロックしていた可能性がは??と言う考えについては、左の前輪は何も噛んでいないのに、同じ「スリップ痕」があるのですが、それは何故?と言う事です。
バスの前輪車軸は直結なのでしょうか??
また運転手がブレーキを踏んでいたため前輪がロックした・・と考えるのであれば、後輪にもブレーキがかかっているので駆動力は得られません。
で、結論として5:
バスが横滑りを起こそうが、白バイと絡み合おうが、あの「スリップ痕」を、バスが残すことは不可能です。
衝突によるバスの回転、移動の動きを推測する事と、「スリップ痕」の由来を推測する事は、全く別のものなのです。
私が見る限り「横滑り論」では、バスの移動と回転については、非常に高い確率で「起こり得る現象」を説明していると思います。
しかしながら、スリップ痕を残すことについては、誰も明快な説明を行っていないように思います。
高知県警が記者会見を開き、「横滑り論」へとシフトするかの言い回しをし始めていると・・・・。
全く・・・懲りない人たちですねぇ・・・。
これまで私は「横滑り論」に対するコメントは控えてきましたが、それは、少なくとも私の中でははっきりしている事があったからです。
それは・・・
1:「横滑り論」で展開されているような前輪の軌跡を、バスの前輪が描く可能性はある。
2:むしろ、バスの角度が白バイの衝突により変化し、バスが移動したという可能性は大きい。
3:ただし、それは「前輪がそのような軌跡を描く」だけであって、その痕跡を「スリップ痕」として路面に残す証明にはなりえない。
4:むしろ、「横滑り論」のようなバスの動きがあったときに、逆に、スリップ痕として路面にその痕跡を残す可能性は低い。
5:つまり・・「横滑り論」を根拠に、スリップ痕が事故により残されたものであると言う論理展開は、もっともらしく思えるが、ただの「こじつけ」の粋を出ない。
というものです。
まず、1:について。
これは衝突事故の際にこの様な動きをすることは、有り得ると思います。理由は「横滑り論」で述べられている通りです。
ですので、この点は私も同意します。
そして2:
これも非常に高い確率で起こり得る事と思います。私の真横で起こった事故では、軽自動車が静止中のクラウンを10m以上ふっ飛ばしました。
物体のエネルギーは速度の二乗に比例します。
「高速」で衝突した白バイが、バスを回転、移動させる可能性は非常に大きいと思います。
次に3:
ここが最大の問題です。
車両の回転、移動は起こり得る事ですが、その軌跡に添って、最終静止地点に向かってだんだん濃くなる「スリップ痕」を残すと言う事は、信じがたい事です。
なぜならば、衝突のエネルギーは衝突した瞬間が最大で、徐々に減少していくものです。
つまり、バスの前車輪を動かそうとする力は、衝突の直後以降、徐々に小さなエネルギーになって行くことになります。
ですから、「スリップ痕」がだんだん濃くなるという事はありえない事で、逆にだんだん薄くなる方向で痕跡が残らないと、おかしいことになります。
※2010年5月7日:訂正及び追記:上記の記述については、私の勘違いと、記述が不明確であった事により、一部誤解を招く表現があった様です。まずこの記事は「横滑り論」について記述していますので、くだんの痕跡は「ブレーキ痕」ではなく「スリップ痕」であることを前提として書かれています。
そして、スリップを起こす要因としては、白バイによる側面からの衝突エネルギーのみであることが前提条件の一つです。
この衝突エネルギーの作用の仕方は、衝突後の反発時にのみ、瞬間的に与えられるものであり、その後新たなエネルギーの入力は起こりえません。ですので、バスのタイヤがスリップするのは、反発時の一瞬のみと言う事になります。
そして、この「横滑り論」は、バスが動いていた事が前提ですので、現地に残された痕跡が、側面方向への移動から前面方向への移動と向きを変えていくにつれ、衝突時のエネルギーは、路面に残る痕跡に影響しなくなるものと考えてよいと思います。
このときあくまでもバスには前進方向のエネルギーがかかっていますので、前輪はロックせず、回転している事が前提です。これが二つ目の前提条件になります。
ですので、前進方向へと移動軌跡が変化するにつれ、スリップ痕はつかなくなると考えるのが妥当かと思われます。:追記ここまで※
そして4:
一部の方々から「クリープによりバスに駆動力がかかった」あるいは「丁度アクセルを踏み込む瞬間であったため、バスに駆動力がかかった」と言う話がありましたが・・・。駆動力がかかると前輪がスキッドを起こすのでしょうか?
バスには、ドラッグマシンのような「前輪だけをロックさせるブレーキ」は装備されていません。
白バイが噛み合わさったから、前輪がロックしていた可能性がは??と言う考えについては、左の前輪は何も噛んでいないのに、同じ「スリップ痕」があるのですが、それは何故?と言う事です。
バスの前輪車軸は直結なのでしょうか??
また運転手がブレーキを踏んでいたため前輪がロックした・・と考えるのであれば、後輪にもブレーキがかかっているので駆動力は得られません。
で、結論として5:
バスが横滑りを起こそうが、白バイと絡み合おうが、あの「スリップ痕」を、バスが残すことは不可能です。
衝突によるバスの回転、移動の動きを推測する事と、「スリップ痕」の由来を推測する事は、全く別のものなのです。
私が見る限り「横滑り論」では、バスの移動と回転については、非常に高い確率で「起こり得る現象」を説明していると思います。
しかしながら、スリップ痕を残すことについては、誰も明快な説明を行っていないように思います。
初めまして。
スリップ痕の主因の一つが摩擦による温度上昇だとすれば、スリップの後半の方が濃くなっても良いのではないでしょうか?
衝突による衝撃での動き始めの方が、確かに移動速度は大きいのですが、摩擦係数が同じならば、路面のスリップの長さ当たりの発熱量は同じです。
by がっちゃん (2008-09-08 21:53)
ご訪問ありがとうございます。
「だんだん濃くなる」という部分のみを取り上げていただいても全体の説明がつかないので、やはり納得できるものではないと思います。
基本的に、この「論」の根幹は白バイの衝突エネルギーにバスの前進エネルギーが加わることにより、くだんの「軌跡」を描くことが可能になる。
というものと理解しています。
前進しているバスの前輪が、なぜロックするのか?
しかも左右両輪同時にです。
さらにその間ずっと、後輪はフリーですよね。
・・・・私には理解できません。
by あびすけ2号 (2008-09-08 22:21)